有痛性三角骨


有痛性三角骨(距骨後突起傷害)

☆足首の後方に痛みがある

 

有痛性:通常は痛みが出ない部分に、痛みが出ている状態

三角骨:距骨(足首にある骨)の後方にできる過剰骨

 

足関節が過度底屈位(爪先をピーンと遠くへ伸ばす状態)になるときに、脛骨下端に三角骨が衝突することで引き起こされる炎症です。

 

足関節の底屈動作の多いバレエや、ジャンプ・キック動作の多いサッカーで起り易い怪我です。

 

バレエは「爪先立ち」(ポワント、と言うそうです)、つまり足関節を最大底屈した状態で動くことが多いため、たとえ小さな三角骨でも障害になることがあるようです。

 

ただし三角骨が出来ても、必ず痛みが出るわけではなく、

・骨の形状:三角骨・距骨後突起の存在や、三角骨の大きさによる足関節の底屈制限

・筋肉の使い方

・軟部組織による炎症

など、様々な要素が絡むので、炎症が出るかは個人差にもよる所です。

 

オーバーユースなど慢性炎症が知られていますが、捻挫などの外傷による急性炎症もあります。

また、「後突起骨折」の場合もありますので、専門機関の受診が大切です。

 

 

【症状】

・圧痛

・運動時痛

・腫脹(出ない事もある)

 

*距骨の形状・状態により3つ(Ⅰ~Ⅲ型)に分けられます。距骨後突起の突出や、距骨から完全に離れた三角骨が見えたり…レントゲンにて分かります。

 

 

【原因】

・オーバーユース

・足部の怪我、または足底アーチの崩れ

・足関節過度底屈状態で急激な負担がかかる

 

 

【対処・予防】

基本的に保存療法ですが、場合により手術となることもあります。

・テーピングやセルフマッサージによる患部周りの補助

負担のかかりやすい「長母趾屈筋」を緩めることは、大きな対策の一つです。